園長日誌              2011.4.15   No.1

 二、三日前からやっと、ポカポカと暖かい春の日がやって来ました。朝のうちは、年少組の部屋から泣き声も聞こえてきますが、だんだんその時間も短くなってきています。
 先日は、年少組の男の子で登園はお母さんと一緒なのでニコニコでしたが、別れると涙がポロポロ。泣き止んでから園庭に出て来て、年中組、年長組の遊ぶ様子をじっと見ていましたが、私が門を閉めようとしたところ「ダメ!お母さんが来るから、ダメ!」と言って、力いっぱい門を動かしました。「○○くん、お母さん大好きなんだね」と言うと、「うん」と言って涙が止まりません。ズボンのポケットからハンカチを出すと、自分でふいていましたが、なかなか涙は止まりません。年長組のお姉さんが、そーと傍に来て、涙をふいたハンカチをしまってあげて手をつなぎ、「山へ登ろうか?」と声をかけ連れて行ってくれました。しばらくすると、二人は山の上で笑っていました。この女の子も年少組の時は幼稚園に行きたくないと言って、泣いていたことが何回もありました。今では懐しい思い出です。泣いている子に気が付いて、やさしく誘ってあげることは、なかなか出来ることではありません。見ている私まで温かい気持ちになりました。来年はきっとこの男の子が泣いている年少組さんを誘ってあげることでしょう。
 さりげないやさしさは、私たち大人も見習いたいですね。                                     (中野)

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